10/29に仙台市長町楽楽楽ホールにて「地震防災に関するフォーラム」が開催されます。
主催;文部科学省、宮城県、仙台市、後援;内閣府という本格的なものです。
パネリストとして参加予定です。600名収容のホールで壇上に登ることになりました。。^^;
本業以外では大きな舞台に良く上がるんですね。。(汗)
楽しみなのは、京都大学の林春男先生とご一緒できることです。
防災について学び始めた頃、林先生のご著作「いのちを守る地震防災学」を読んで、たいへん勉強になった覚えがあります。
ずいぶん前のことなので、内容はすっかり頭に残っていないので、当日に向けて再度読んでお期待と思います^^;
ぱらぱらっと見返しただけでも、いろいろなところに線を引いていたようです。
今回は、KHBのアナウンサーの吉岡伸悟さんがコーディネータを務めるとのことで、一昨日、うちの会議室(近所のファミリーレストランですが^^;)で少しお話をしました。
なにぶん、我が家にはテレビがないので、アナウンサーといわれても、全然番組を見たことがないので恐縮なのであります。
お話しした結果、今回のサブテーマでもある「みんなで学んで備えよう」ということに関しては、ただ単に私の事例を並べるのではなく、TOC思考プロセスの視点を利用して、なぜ事前防災が進まないのか、進めるにはどうすべきなのかという話と、効果的な防災対策の進め方として、プロジェクトマネジメントの視点の取り入れ方の話を話題提供したほうが良いのかな、と思いました。
ちなみに、当日配布用資料として事前に提出した内容は下記の通りですので、内容的には、少しずれてしまうけど、「当日参加された方が何か持ち帰って実践できるものが良かろう」ということで「事前防災する/しないの対立解消図」「我が家の防災マネジメント」の話も準備しておこうと思うのでした。
以下、主催者側に提出済みの当日配布予定の私の資料(全文)↓
プロフィール文
○名前;桂 利治 ふりがな;かつら としはる
○学歴・職歴
平成 5年 3月 東北大学工学部土木工学科 卒業
同年 4月 株式会社フジタ 入社
平成14年10月 同社 退社
同年 11月 桂技術士事務所 設立(現在まで)
平成17年 4月 桂労働安全コンサルタント事務所 設立(現在まで)
平成17年10月 TOC(Theory of Constraints;制約条件の理論)コンサルティング業務を開始(現在まで)
○専門分野
プロジェクト・マネジメント、組織/業務変革、 建設施工技術、建設安全衛生
○主な活動(研究テーマ)
TOC(Theory of Constraints;制約条件の理論)の建設分野への応用
TOCの非営利分野(教育、防災など)への応用
PTAレベルからの事前防災活動の啓蒙・防災教育
小学校PTAを通じた地域防災力向上への取り組み
桂 利治 (社)日本技術士会東北支部防災研究会会員
仙台市立西多賀小学校PTA会長
1,はじめに(これまでの私の防災活動)
技術士事務所を開業して間もなく(平成15年頃)、東北大学今村教授からのお誘いで、「地域防災ゼミ」を受講しました。その中で、宮城県沖地震の切迫した状況を、恥ずかしながら初めて知りました。知った以上は「技術士」として地域の防災力向上に何か貢献できないか?と考えました。私は、技術士(技術者)である前に、一人の人間であり、小学校に通う子供をもつ親であることから、その親としての立場から何かできないだろうかと考え、小学校PTAを通じて地域の防災力向上を考えるようになりました。
まず行動を信条とする性格から、早速手探りしながら「PTAレベルからの防災力向上」を活動テーマに防災啓蒙活動を開始しました。 西多賀小学校PTA親児の会を通じて防災講演を行い、自分のもつマネジメント技術を防災に応用しする「わが家の防災マネジメント」を提案しました(平成17年1月頃)。
その後、平成17年度には親児の会代表となり、活動に防災色を加え、サマーキャンプ(学校に宿泊)に防災講演や災害食体験などを取り入れたり、秋には街歩きと防災マップ作りを企画するなど、子供のイベントを通じて、親たちの防災意識向上もねらいました。
平成18年度にはPTA副会長となり、後述する「町内会の区分けに準じたPTA地区会再編」を担当することとなりました。平成19年度にはPTA会長となり、地区会再編を推進するとともに、PTAおよび周辺町内会向け防災講演会(11/15予定)を企画しているところです。
2,地域防災力の鍵「コミュニティ」について
最近の私の最大の興味対象は、「コミュニティ」です。
地域の防災力を向上するためには地域のコミュニティが大切であるということは、防災に携わる方々が誰しも口にすることです。
しかし実際のところ、都市地域におけるコミュニティの希薄さは、よく言われるところですが、非都市(田舎)地域でも、人口減少、都市への人口流出などの影響もあり、従来型のコミュニティはだんだん希薄になってきていると言われます。
西多賀小学校学区内については、西多賀地域では既存市街地の少子高齢化、住民の入れ替わりが発生しています。また、富沢地域では、マンション等の集合住宅や新規分譲住宅がいまなお増加しています。そしてまた、賃貸住宅が多いため、いわゆる転勤族も多く、住民の入れ替わりの多い地域でもあります。学区内全体としては、都市地域の問題を抱えている地域といえます。
地域コミュニティに関しては、最近はマンションの自治会等がしっかり機能していることが多く、既存の町内会に加入する必要を感じない人も少なくありません。
その一方で、子供をもつ親は学校のPTAという組織(コミュニティ)に加入しています。本学区の場合、学区域を12地区に分けた地区会が、PTA活動の地域主体であるとともに、子供会としての役割も担っています。
私は、PTA本部員になるまでは、子供会は町内会に準じるものだろうと思いこんでいましたが、本校では、地区会(=子供会)と町内会は合致してはいません。境界線がずれており、二つの町内会にまたがる地区会が存在しています。そして、その相違を無くそうという議論が何年にもわたって行われており、たまたま私がPTA副会長となった昨年にその統一を実行する計画となっていました。
そして実際に、地区会を町内会の境界に合致させようという活動を始めたところ、さまざまな事実がわかりました。
大きな驚きは、町内会は任意団体であるため、その境界線は市/区役所等では特に管理していないということでした。地区分けの根拠にしようとしたものが、任意に定められている非常にあやふやなものだったからです。現に、直接町内会長さんに確認してみても、町内会の境界線は完全な線を描けるわけではなく、隣接する町内会の境界線付近にどちらにも町内会費を払っていない集合住宅があるような場合、どちらの町内会も属さない空白地域が判明したりしました。
この地区会の再編に関しては、PTA会員内部からの反対意見もあり、昨年度中には完遂できず、本年度も継続して議論を重ねながら計画中です。「安全・安心な西多賀小学校学区の維持」に向けて、地域におけるPTAの役割の追求とそれを実現するための計画を立てています。
組織は目的を実現できる形であることが望ましいですが、地区会の形には唯一の正解などありません。現状では、学区全体の人数のバランスを見ながら、「PTAの持つ力を学区内の地域社会でより活用しやすい形」、また、「地域住民の力を子供たちの健全育成に活用しやすい形」として、「町内会と合致するような形」での再編を進めています。
正解がないため、非常に難しい課題であることを実感しながら、地区再編プロジェクトを進めています。
3,終わりに
地域防災力の向上を目的として、地域の連携を推進することは重要ですが、非常時の対応を常時から行うことはなかなか難しいです。既存の地域コミュニティの機能が、時代にそぐわなくなってきたような場合、それに固執してもやはりうまくいきません。
「有事に住民の安全を確保する」という目的に対して、常時機能しているコミュニティをどのように活用し、足りない部分をどのように補完していくかを考えていくことが重要だと考えています。
学校PTAという比較的強固なコミュニティを介して常時の地域連携を図っていくことは、きっと地域防災力の向上にも役立つだろうと思っています。
以上