ちょっとおもしろい本を見つけてしまいました。
統合学入門―蛸壷型組織からの脱却
”たこつぼ型組織からの脱却”と言う言葉にひかれて思わず手に取ったのですが、
何がおもしろいかというと、書いてあることが非常にTOC的なのです。
「統合学」とは、次のように定義されていました。
「複雑な問題を解くためのアプローチを計画し、実行し、さらに改善していく一連の流れをシステマティックに組み立てて実行する学問」
TOCと言う言葉は出てこないのですが、わざと出さないのではないか、と思うくらいにTOC的である。
問題の検証によって、エンジニアリング分野でも部分最適によって、多くの問題が生じていることがよく分かります。
そして、その問題解決にTOCが十分効果があることを教えてくれます。
「統合学」を実現するためのツールとしてTOCは十分利用できると思います。
この本の中で、個人的に特に印象に残ったことは、
要素技術開発の効率化のために、専門化・細分化(=蛸壺化)が進み、全体との調和が乱れるばかりでなく、
守るべき”技術”が何なのかを、当の技術者すら分からなくなってしまっているのはないか、
という指摘です。
CCPMを通じておこなう”施工プロセスの見える化”は、この守るべき技術を明示的に表現することができるので、こうした技術の蛸壺化を防止できるツールともなりうるだろうと思います。
以前技術士会で、「技術士によるMOTを実現するTOC」というテーマで講演したことがありますが、この視点は間違っていないと感じます。
TOCをうまく利用すれば、技術士の経営的視点での判断能力が高まることでしょう。
