JRの事故を知ったのは、仙台空港で福岡へ向かう飛行機を待つ間のことであった。
その後、連日の報道で様々なことが判明してきたが、私個人の考えとしては、「事実関係が確認できぬこと」についてはあまり無責任な考察をしないようにしているため、コメントを控えてきた。
この方針は今も変えるつもりはないが、安全論の観点から一般的な話として関係しそうなことだけ思いつくままに少し書いてみたい。
災害は、決して一つの原因で発生する物ではなく、人、機械、取り扱っている原材料など多くの欠陥が組み合わさって結果的に人に被害が及ぶ現象に至るものである。従って、災害原因の調査・文責を行う場合には、原因として多くの要素があるとの基本認識のもとに、出来るだけ周辺の多くの情報を収集して真相把握に努める必要があり、それを怠るとその後に策定する再発防止対策も役に立たないものとなる。
(「新しい時代の安全管理」より)
基本的原因として、設備的要因、環境的要因、人間的要因、管理的要因、そして、直接原因として、物的要因、人的要因のうちに、さまざまな要因が含まれているはずである。これらの情報を正しく抽出分析しないと事故の原因は論じられない。
マスコミは、好んで一面的報道をする傾向があるので、要注意である。ミスリードが甚だしい場合もしばしばである。
また、事故当事者の記者会見による断片的情報の提供もミスリードを引き起こす。
会社や担当者の保身のためにミスリードが行われる場合もあるので、これも要注意である。
いずれにしても、発生した災害に関しても、その後の対応にしても企業のリスクマネジメントや安全対策において多くの教科書的教訓を残した災害である。(というか、教科書的対応すら出来ていなかったために起きた災害であると思われるが。。)
今後、このような悲劇が繰り返されないためにも、リスクマネジメントや安全マネジメントに携わるものとして経過をしっかりと見守りたい。